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トンネルには照明同士の設置間隔が不均等、消灯している個体がある
高速道路や幹線道路を走っていれば、誰もが通るトンネル。
新東名高速道路の御殿場JCT~浜松いなさJCTの制限速度が時速120km/hになったことで、ツーリングやドライブの際にあえてこの道を選ぶ人も増えたのではないかと思います。
この新東名高速道路は設計速度が時速140km/hで、それを実現するために、片側3車線化と幅が広い上に直線に近い緩やかな曲線を描く道路構造が設定されており、山などを迂回することなく、とにかくトンネルが多いことで知られます。
新東名高速道路に限らず、トンネルに入ると不思議に思うことがいくつかあります。たとえば、トンネル内の照明がそのひとつです。
長いトンネルでは、トンネルの入り口付近/中央/出口付近で、それぞれ設置されている照明の数が均等ではないことに気がつきます。また、設置されているのに点灯していない個体もあります。「球切れかな?」なんて思ってしまうのですが、じつはあえて消灯している理由があるのです。
―― トンネル内部の中央付近。照明同士の設置間隔が広く、点灯している照明の間に消灯している照明がいくつもあります。ポツポツついているという印象ですね。
人間の目は光量の変化に弱い
昼間にトンネルに入れば、間違いなくトンネルの中の方が外よりも暗いのはお分かりいただけると思います。もし照明がなかったり不十分だったりすると、しばらくトンネル内で目が利きません。
たとえば夏の炎天下に、外から窓のない物置に何の照明もつけずに入ったら、真っ暗で何も見えませんよね。でも、そこでしばらくすれば目が慣れてきて、暗くても少しは見えるようになります。
人間の目は、月明かりの0.1ルクスから夏の炎天下の10万ルクスまで対応できると言われています。
しかし、明るいところから暗い所へ行ったり、逆に暗いところから明るいところに行ったりした場合、即座にその明るさに適応できるわけではないのです。
とくに明から暗への対応は不得手で、真っ暗な部屋から明るい日の下へ行った場合は1分程で明るさに適応しますが、明るい日の下から真っ暗な部屋に入ると、適応には20倍の時間を要するとのことのです。
トンネル内部でもっとも照明の数が多いのは中央付近
トンネル出口で適切に照明を調整しないと、暗いトンネル内部から明るい外に出た際、目が対応しきれずに視界が真っ白に飛んでしまう“ホワイトホール現象”が起こります……
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